滋賀県東近江市にある繖峰三神社(さんぽうさんじんじゃ)を参拝してきました。
繖峰三神社といえば、「伊庭の坂下し」が有名です。伊庭の坂下しとは、山の山腹にある繖峰三神社からふもとへと神輿を下ろす神事です。
テレビの映像などで見たことがあるかもしれませんが、急斜面となっているところも、神輿が下りていくので、非常に迫力がある神事です。
今回は、神輿が下りていくところを、実際にのぼってみました。
動画でもお楽しみいただけます
繖峰三神社とは
繖峰三神社(さんぽうさんじんじゃ)は、繖山(きぬがさやま)の山腹に鎮座する神社です。
約800年前から行われているという伊庭の坂下しという神事が有名です。前日に繖峰三神社に引き上げられた3基の神輿を、下へと下ろしていくのです。
非常に大きな傾斜ですので、非常に迫力のある神事となっています。
繖峰三神社のように、山中に存在する神社はいくつもあり、様々な神事が行われていますが、このように神社へと神輿を上げたり、麓へと下ろしたりする神事は非常に珍しいと思います。
麓からの標高差は約150m、歩く距離(参道の長さ)は700mほどです。
登山道のような参道を歩く
では、繖峰三神社へと向けて、歩いていきましょう。
麓の道路から、繖峰三神社の鳥居を撮影いたしました。道路から見るからに、異様に傾斜が大きいことを確認することができました。
大鳥居を通って、参道を進みましたが、完全に登山道といった様相です。このように道が二手に分かれている場所が、結構、あります。
最初の分かれ道について、私は、当初、楽をしようということで、傾斜が緩い方を歩きました。
しかしながら、「待てよ!伊庭坂下りでは、急傾斜の道の方において、神輿を下ろしているだろう」と思い、次の分かれ道からは、私も急な道の方をのぼることとしました。
ということで、分かれ道で、急な方を選択した結果が上の写真です。あたかも崖のようです。
伊庭の坂下しにおいて、神輿は当然ながら、この急斜面を下りていきます。
実は、ここは二本松と呼ばれる難所となっているのです。高さ5mほどはあるでしょうか、見た目は崖で、傾斜は40度~50度ほどはあるように感じました。
四足歩行で、のぼりきりました。難所・二本松をクリアです。しめ縄を確認できました。ここから見る景色は壮観でした。能登川の水田を確認できました。
繖峰三神社からは、あまり景色をしっかりと見られませんでしたので、景色を見たいという方は、こちらから楽しんでください。ただし、斜面から落下することがないよう十分に注意してください。
その後も、分かれ道があるたび、急斜面の方を選びました。上の写真の箇所も、かなり急でした。ここも、両手を使って、岩をのぼりました。
伊庭の坂下しにおいて、神輿がここを下りていくと思うと、驚愕です。
まもなく、繖峰三神社へと到着するところです。こちらも、結構、急であるように感じますが、先ほど、のぼってきた岩場よりは幾分ましです。
したがって、先ほど歩いてきた岩場のような場所は、当然ながら、これ以上の傾斜。なかなか、上るのが大変でした。
しばらく歩きますと、赤い鳥居が見えてきます。
繖峰三神社に到着
赤い鳥居のところで、繖峰三神社に到着ということになります。
やや急な参道で、岩場をのぼるなどしましたが、約30分で到着いたしました。ですが、繰り返しにはなりますが、この参道を、神輿が通っていることを想像すると、驚愕の一言です。
山の山腹にある繖峰三神社ですが、手水舎や拝殿、さらに、本殿もありました。山の中にある神社ですが、神社の構造は、一般的な神社と同じでした。
ただ、賽銭箱はありませんでした。人の目が届かない場所だからでしょう。賽銭箱は、ふもとに設置されていました。
5月4日に行われている伊庭の坂下しは、一般客も見ることができます。ただし参道は、それなりの傾斜があります。くれぐれもけがをして、地元の方に迷惑をかけるということだけは無いようにご注意ください。
アクセス
神社名:繖峰三神社
場所:滋賀県東近江市伊庭町34−1
アクセス:JR琵琶湖線 能登川駅から麓の鳥居まで約20分
駐車場:なし(公共交通機関で訪問くださいませ)