ラジオ体操関連

ラジオ体操の音は騒音なのか検討する。

2019年12月3日

騒音に困る人

朝の6時30分からラジオ体操をしている地域は少なくないと思います。なかには、「朝からうるさい!」と思っている人もいるのではないでしょうか。当記事では、ラジオ体操の愛好家である当ブログ管理人が、ラジオ体操騒音問題について考えます。

不快に思えばそれは騒音

一般的には、60デシベルを超えると人はうるさいと感じるようです。60デシベルの例を出すと、普通の会話や静かな自動車などです。客観的には、数値で騒音を測ることができます。

ただ、客観的なデータだけでは測ることのできないものがありあります。それは、人がどのように思っているかです。例えば、聴覚過敏の人からすると、60デシベルは耐えることのできない音なのかもしれません。また、深夜に外で酒盛りをしている人がいて、たとえ、聞こえてくる声が60デシベル以下でも癪に障るでしょう。逆に、音を発している当事者たちは、当然、愉快に思っているでしょうし、こんな音は騒音でも何でもない、我慢できない人がおかしいと思っている人もいるでしょう。

したがって、不快に思った音は、その人にとっては騒音なのです。別の人からすると騒音ではないかもしれません。騒音であるか否かは、感じ方により異なります。

ラジオ体操における騒音

では、ラジオ体操における騒音とはどのようなものなのでしょうか。ラジオ体操を騒音と感じている人が考えていそうなこと・特徴を記します。

朝が早すぎる

多くのラジオ体操会は午前6時30分から、ラジオ体操を実施します。午前6時30分が、NHKラジオ第一放送における、ラジオ体操の放送時間だからです。ラジオ体操の音を騒音と思っている多くの方は、朝が早すぎることが不快なのだろうと思います。朝の6時30分ならまだ寝ている方もいるでしょう。ラジオ体操により睡眠を阻害されるのは、困ったことかもしれません。

一方で、ラジオ体操を実施するのがもうちょっと遅かったら許容できる方もいると思います。

家のすぐ近くでラジオ体操をしている

ラジオ体操をする5人の子供

住宅街など家の密集している地域では、たいてい、公園・広場の周りは住宅です。住宅に囲まれた公園・広場でラジオ体操を実施するとなると、近隣住民にとっては騒音と感じられるかもしれません。ラジオ体操の会場のすぐ近くに住んでいる人からすると、困惑するでしょう。また、マンションの敷地内広場でラジオ体操をするといったケースも、同じように当てはまります。

夏に苦情が多い

ラジオとラジオ体操をする人

全国ラジオ体操連盟のホームページを見ていますと、夏になるとラジオ体操の音に対する苦情が増えてくると(一時)記されていました。やはり、夏になると窓を開ける機会が多いからでしょう。また、夏休み限定で子供たちのためにラジオ体操会を開くということも影響していると思います。

社会の変化

繁華街

高度成長期以降、人々は農村部から都市部へ流出しました。それに伴い、人と人とのつながりや地域とのつながりを持ちたくないという人が増えました。良い意味で換言すると、プライベートの時間を大切にしたいということです。それに伴い、地域でラジオ体操会を開くということが減ると同時に、それを迷惑だと思う人もでてきたのでしょう。地域とのつながりを持ちたくないという人が増えたことは、見逃すことのできない理由です。

当事者の考え

では、ラジオ体操をしている方はどのように考えているのでしょうか。

ラジオ体操は伝統

体操をする男性

仮に、誰かがラジオ体操は騒音だと思って、抗議に行ったとしても、「ラジオ体操は昔からずっとそこでやっている」と反論されるかもしれません。

昔からラジオ体操会が存在する地域で、ラジオ体操を騒音と思う人の多くは、その地域での居住歴が短い人です。なぜなら、居住歴の長い人は、長年の慣行となっているラジオ体操の音に慣れている可能性が高いからです。それ故、居住歴の短い人が「ラジオ体操は昔からずっとそこでやっている」と言われると、引き返さざるを得ません。地縁というものは、どうしても重要になってしまいますから。

コミュニティ維持のために不可欠

ひらめき

ラジオ体操を、コミュニティ活動の一環としてやっている地域もあると思います。ラジオ体操の会では、仲間との会話やコミュニケーションを楽しめます。高齢化の進展した地域などでは、安否確認の一環としても機能しているようで、いつもラジオ体操会に来ている人が来ていないというような事態があれば、参加者が何かおかしいと感じるわけです。このように、コミュニティを維持するためにも、ラジオ体操は役立っているのです。

ラジオ体操は究極の体操

社会が変化したことにより、ラジオ体操の音を騒音と思う人が少なからずいます。ラジオ体操をしている当事者とラジオ体操の音を迷惑と思っている近隣住民などとの軋轢は、仕方がないことだと思います。本来なら、このような軋轢は、話し合いで解決できるのが一番です。

しかし、どうしても折り合いをつけられない場合があるかもしれません。

ここで提案いたします。
ラジオ体操の音を騒音と思っている方には、是非、ラジオ体操に参加してみてはいかがでしょうか。たった10分間のラジオ体操だけで、全身を動かすことができ、正確に行うとかなりの運動になります。まさに、ラジオ体操は究極の体操なのです。ラジオ体操に参加してみることにより、考え方が変わるかもしれません。

  • この記事を書いた人

未だ定まらざる

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