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アスパラガス畑を開発して誕生、彦根市新海浜!土地利用の変遷とは?

新海浜水泳場

アスパラガス畑から別荘地になった面白い土地利用の変遷をたどった場所があります。

その地域とは、彦根市新海浜(しんがいはま)です。彦根市の稲枝地区にあり、すぐ南側にある愛知川が彦根市と東近江市の市境となっております。

新海浜は、新海浜1丁目と2丁目にわかれています。

新海浜といえば、水泳場があることで有名です。実際に、水泳場をはじめ、新海浜の別荘地(住宅地)となっている場所を見てきました。

新海浜における土地利用の歴史と新海浜の現在をお伝えいたします。

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彦根市新海浜へ

愛知川河口

彦根市新海浜へは、東近江市の能登川駅近くでレンタサイクルを借りて、伺いました。

東近江市(旧能登川町)栗見出在家町の愛知川左岸(南側)から、彦根市新海浜を見ることができました。新海浜は愛知川の右岸に位置するということになります。

ちなみに、栗見出在家(くりみでざいけ)は、1806年に新田開発で誕生した、比較的、新しい村です。

そこから、さざなみ街道(滋賀県道25号)を北東方向へ進んで、愛知川を渡ります。愛知川が東近江市と彦根市の境です。

新海浜の看板

愛知川を渡ると、「新海浜」と書かれた大きな看板がありました。

新海浜には、新海浜水泳場があります。比較的、有名な水泳場ですので、利用客にもわかるように、大きな看板が設置されているのでしょう。

この看板にしたがって、左へと曲がると、彦根市新海浜の別荘地(住宅地)へと行くことができます。

新海浜の別荘地(住宅地)

彦根市新海浜

彦根市新海浜地区を自転車で走ってみました。

新海浜は別荘地として開発された地域です。現在は、住宅地といった感じがいたしました。

しかし、一つの区画が大きく、非常にゆったりとした宅地でした。別荘地の雰囲気も感じることができました。

新海浜には、住宅の他、宿泊施設がいくつかあります。一方で、スーパーマーケットはございません。そのためか、生協(コープしが)のトラックとすれ違いました。

スーパーへと行くには、能登川駅近くか稲枝駅近くへ出ねばなりません(コンビニは、さざなみ街道沿いにあります)。

小学校区は、稲枝西となっております。

新海浜の看板

緑と水辺に調和したやすらぎのある街ー新海浜」と書かれた看板がありました。

確かに、1区画の土地が大きいからか、「緑」を多く見ることができました。新海浜公園という遊具が設置された公園もあり、こちらにも多くの木々が植えられていました。

それでは、続いては、「水辺」について見ていきましょう。

新海浜水泳場【廃止に】

新海浜水泳場

新海浜といえば、やはり、「新海浜水泳場」です。新海浜水泳場を見てきましたが、砂浜・琵琶湖ともに、非常にきれいでした。

新海浜沖は、遠浅となっているため、遊泳には適した場所です。

近江舞子など湖西の水泳場は沖へ少し進むと、すぐに、深みに達します。一方で、新海浜周辺は、遠浅ですので、比較的、安全に遊泳を楽しむことができるでしょう。

新海浜水泳場は、稲枝町営の水泳場として、1961年に開設されました。その後、稲枝町は彦根市に編入されますが、引き続き、彦根市営の水泳場として管理されてきました

しかしながら、2024年度(令和6年度)より、彦根市は、新海浜水泳場の管理をしなくなります。つまり、新海浜水泳場が廃止されるということになります。

利用者の減少などが主な要因です。新海浜水泳場の長い歴史が一区切りということになるわけです。

ただし、新海浜水泳場の利用ができなくなるわけではありません。行政が管理に関わらなくなるというだけですので、自己責任のもと、水泳場の利用は、引き続き、可能です

新海浜はアスパラガス畑だった

1960年代前半の新海浜周辺
愛知川右岸の琵琶湖近くが新海浜

続いては、新海浜の土地利用の変遷を確認しておきます。

新海浜は、砂地となっております。そのため、稲作には、向いていない場所でした。そのため、草地となっておりました。

ただ、何とかして、その土地を有効活用しようということで、1912年ごろに、新海浜周辺が桑畑になりました。しかし、絹産業の衰退に伴い、桑畑も減っていきました。

その後は、水田となったようですが、砂地は水はけがよいですので水の確保に苦しみました

そのため、1951年ごろから、水が少なくても、育てられるアスパラガスを生産するようになったのです。

上の空中写真は、1960年代前半に撮影されたものです。愛知川右岸を見ると、とりわけ、琵琶湖側の地域の土地が白っぽく見えるでしょう。その場所が、アスパラガス畑です。

アスパラガスの缶詰工場も建設されました。空中写真の右上に工場の建物が写っています。

イワタニランド彦根新海浜

しかしながら、アスパラガス特有の病気である茎枯病が大発生し、次第に、アスパラガス生産がなされなくなってきました

空いた土地が業者に売り払われそうになったため、アスパラガス畑の跡地を別荘地として開発をしたのでした。

岩谷産業が1970年から、開発をしていきました。

最後に

彦根市新海浜

新海浜は、かつて、アスパラガス畑だったということを述べてきましたが、現在も、稲枝地区においてアスパラガスを生産している農家さんがいらっしゃるようです。

アスパラガスの旬は、春~夏です(春アスパラガスと夏アスパラガスがあります)。JA東びわこの農産物直売所で、彦根産のアスパラガスが販売されることもあるようですので、ぜひ、購入してみてください。

彦根市新海浜へは、車でアクセスするのが便利です。

公共交通機関利用ならば、デマンドタクシー利用か、ちょこっとバス「栗見出在家」から徒歩ということになります。

また、能登川駅近くでは、レンタサイクルを借りることができますので、能登川駅近くからレンタサイクルを利用して訪問することも可能です。

  • この記事を書いた人

未だ定まらざる

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