「Ryu Oh! Oh!」でおなじみだった、「竜王スケートリンク」(びわこ竜王スケート)。2000年(平成12年)9月に閉鎖されました。
実際に、「竜王スケートリンク」に行ったことがあるという方は、少なくないかと思います。
ということで、今回は、「竜王スケートリンク」の跡地に行ってきました。
かつては、盛況だったという「竜王スケートリンク」の現在はどうなっているでしょうか。実際に、見てまいりました。
また、「竜王スケートリンク」の裏山には、お城の跡がありましたので、併せて、そちらも見てまいりました。
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竜王スケートリンクとは
竜王スケートリンクは、滋賀県竜王町鏡にあった屋外スケート場です。1966年(昭和41年)10月にオープンし、2000年(平成12年)9月に閉鎖されました。
上に示した空中写真は、1982年(昭和57年)10月22日に撮影されました。実際に、竜王スケートリンクが写っています。
長方形の空間が屋外スケートリンク、すぐ近くに駐車場が隣接しております。駐車場の横にある池は、広谷池です。また、広谷池古墳も写り込んでいます。
竜王スケートリンクのすぐ後ろ側は、山です。山が近くにあるため、陽が短くスケートをするのには適した場所でした。
竜王スケートリンクの裏山には、中世の城跡がありますので、後で紹介します。
竜王スケートリンク跡地へと行く
近江鉄道バスの野洲アウトレット線、三井アウトレットパーク行のバスに乗車して、約12分。滋賀県蒲生郡竜王町鏡、鏡登山口のバス停にて、下車をいたしました。
滋賀県竜王町は、滋賀県の市町で唯一、鉄道が通っていない場所です。
ただ、野洲駅、ならびに、近江八幡駅からの路線バスが多く設定されておりますので、さほど、不便な場所でもありません。
バス停の名前の通り、鏡山のハイキングコースへの入口がございます(登山口方面へは行きません)。
バス停から、事業所の間を通る道を歩いていきます。
広谷池古墳
スケートリンク跡へと向かう小道の手前に、古墳がありました。その名も、広谷池古墳です。6世紀後半ごろのものとみられる円墳です。
全長約12m、高さ約3mです。古墳の周りは、このように、草木に覆われておりました。
広谷池古墳には、横穴式の石室がありました。
先ほど、空中写真で見た通り、かつては、広谷池古墳の目の前には、竜王スケートリンクの駐車場があったとみられますが、現在は、開発により、当時の駐車場は残っていません。
竜王スケートリンクの跡地は、ここからすぐの場所にございます。
小道を歩く
広谷池古墳の目の前に、未舗装の道がありましたので、進んでいきます。
写真における左側にあるのは、調整池とみられます。この場所には、駐車場がありました。一方で、右側にあるのは、広谷池です。
雑草が生い茂ってきました。こうした道は、あまり歩きたくないのですが、進んでいきます。車止めなどはありませんでしたが、車の通行はできませんので、ご注意ください。
先へ先へと進んでいっていますが、左側のフェンスの奥側が、竜王スケートリンク跡地です。
フェンスの向こう側を懸命に見ようとしてみたのですが、草木によって全く見ることができませんでした。
少し進んできますと、山の中へと入ってきました。
「関係者以外の工場内の立入りは堅くお断り致します」と書かれた標識がございました。
その工場敷地内を囲むように、フェンスやネット、ロープがはられていましたが、その敷地こそが、竜王スケートリンク跡地です。
現在は、すぐ近くの場所にある、積水樹脂の敷地となっているようです。
跡地に到着
うっそうとした道をしばらく進んでいきますと、少し開けた場所に到着しました。
その場所からは、いくつかの木が邪魔をしてはいるものの、しっかりと、竜王スケートリンクの跡地を見ることができました。
この場所に、かつて、屋外スケートリンクがあったのです。現在は、住友樹脂の敷地となっているようですが、荒地です。
鏡山の方から沢が下へと流れていたのですが、この沢の水が、スケートリンク跡地にたまってしまっていて、一部(写真手前の方)が、湿地と化してしまっております。
当時の名残はありませんでした。
「竜王を知ろう」というパンフレットによりますと、竜王スケートリンクは、12,000平方メートルの面積がありました。
1966年(昭和41年)10月にオープンしたのですが、当時は、竜王インターは開業しておりませんでした。
ただ、付近に工場ができたり、車を持つ人が増えたりしたことにより、多くの来場者が訪れ、多いときは1日に5500人が来場したとのこと。
「Ryu Oh! Oh!」のテレビCMにより、竜王といえばスケート場というイメージが定着していきました。
当記事をご覧いただいている方も、竜王スケートリンクに行ったことがあるという方は少なくないかと思います。
現在は、積水樹脂の敷地とは思われますが、そのまま放置されているような状況です。今後、事業所等がつくられるかどうかは不明です。
竜王スケートリンクの裏山へ
竜王スケートリンクの後ろ側には、鏡山がそびえています。跡地を見に行った後、山の方へと行きました。
竜王スケートリンク跡近くから、斜面のような道を標高にして100m、駆け登りますと、尾根道に出てきます。
道なき道でしたので、正規の登山ルートへと回り道をされた方がよいでしょう。近道をしたいという方は、そのまま、山に入って行ってよいですが、それなりの覚悟が必要です。
尾根道に到着して少し歩くと、星ヶ崎城跡というお城の跡に到着します。高さ1m~2mほどの石垣がしっかりと残っています。
鏡氏の居城とされていて、室町時代中期に築城されたとみられます。
星ヶ崎城跡からは、野洲・近江八幡方面の景色を見ることができます。上の写真では、天井川の光善寺川が目立ちます。
また、別の方向からは近江八幡方面も見られ、天井川の善光寺川や日野川も目立ちました。
ふもとの、鏡周辺には、東山道が通っておりました。星ヶ崎城跡は、山城としての役割を果たしていたのではないかと思います。
アクセス
竜王スケートリンクがあったとき、駐車場の目の前にあった広谷池古墳の場所を示しました(スケートリンク跡地の場所はグーグルでは登録されていません)。
広谷池古墳からすぐの場所が竜王スケートリンクです。
名称:竜王スケートリンク(びわこ竜王スケート)跡地
場所:滋賀県蒲生郡竜王町大字鏡2177-3
アクセス:近江鉄道バス「鏡登山口」バス停から徒歩で約5分
※竜王スケートリンク跡地を一望できる場所へは、荒れた道を歩くことになるので、ご注意ください。