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近江鉄道で最も乗降客数の少ない「河辺の森駅」!「河辺いきものの森」の最寄り駅です

河辺の森駅

八日市駅から、近江鉄道本線にて、彦根・米原方面へ1駅。

そこにあるのは、河辺の森駅(滋賀県東近江市)です。

河辺の森駅は、近江鉄道で最も乗降客数の少ない駅となっています。近江鉄道自体、利用者が少なく、赤字経営が問題となっていますが、その近江鉄道で最も利用者の少ない駅です。

駅は農地に囲まれていて、住宅はほとんどありませんでした。どうりで、利用者が少ないわけです。

また、駅名となっている森についても、近くにあるようには感じませんでした。一体、どこにあるのでしょう・・・?

列車の本数は、日中の時間は1時間に1本。実際に、河辺の森駅へと行ってきました。

河辺の森駅の様子と概要

河辺の森

近江鉄道の拠点駅である八日市駅より、近江鉄道本線で北へ1つ目の駅が、河辺の森駅です。

日中の時間帯は、概ね1時間に1本の電車が来ます。

河辺の森駅は、近江鉄道の駅の中で、乗降客数が最も少ない駅となっております。

東近江市の最新の統計書によりますと、乗車人員の平均は、13人/日となっております。

そんな、河辺の森駅は、どんな駅なのでしょうか。

特徴として、近江鉄道の中で乗降客数が最も少ないこと以外に、

  • 請願駅
  • エコステーション

の2点をあげることができるでしょう。

請願駅

河辺の森駅

まず、1点目は、請願駅であることです。

河辺の森駅は、「河辺いきものの森」の最寄り駅として、2004年に開業した請願駅です。

「河辺いきものの森」については、後ほど、紹介いたしますが、「河辺いきものの森」へと列車でアクセスするためにつくられたということになります。

2004年に開業ということで、近江鉄道の駅の中でも、かなり新しい駅ということになります。

エコステーション

河辺の森駅の太陽光パネル

続いての特徴は、いわゆる「エコステーション」であることです。

「河辺生き物の森」の最寄り駅ということで、「エコ」が意識されています。

駅舎の屋根などには太陽光パネルが設置されておりましたし、駅舎のすぐ近くには風車も設置されておりました。

河辺の森駅は、利用者がほとんどいない小規模な駅にもかかわらず、トイレや列車接近装置があります。こうしたものに係る電気を、太陽光・風力発電でまかなっているのでしょう。

利用者がほとんどいないのに、新しい駅であるためか、駅構内の施設は、非常に充実していました。

河辺の森駅ビオトープ

また、駅のすぐ目の前には、ロータリーはありませんでしたが、代わりに、ビオトープが整備されていました。

これがあるのも、「河辺いきものの森」の最寄り駅である所以であるということができるかもしれません。

アクセス

施設名:河辺の森駅(近江鉄道)
住所:滋賀県東近江市建部下野町1241-2
アクセス:八日市駅から近江鉄道本線で4分

河辺の森駅周辺の様子

河辺の森駅周辺

続いて、駅周辺の様子を紹介いたしますが、駅構内からも見ることができる通り、周囲は農地となっております。

住宅は、周囲にほとんどありませんから、利用者が少ないことも納得です。

あえて言うならば、河辺の森駅から徒歩で数分のところに、いちご園はありました。駅周辺の施設は、いちご園くらいでしょう。

それでは、駅名の由来にもなっている「河辺いきものの森」は、一体、どこにあるのでしょうか。

駅周辺を見渡していても、森があるようには思えませんでした。

河辺いきものの森へ

河辺生き物の森

実は、河辺いきものの森へは、河辺の森駅から、徒歩で15分ほどかかります。

河辺の森駅から、農道のような東近江市道を歩いていきますと、こんもりとした森のような場所が見えてきます。それが、河辺いきものの森です。

駅から河辺いきものの森までのルートには、ところどころに、道しるべが設置されていましたので、迷うことはほとんどないでしょう。

河辺の森駅は、河辺生き物の森の最寄り駅として開業しましたが、徒歩で15分もかかるならば、あえて、電車で河辺いきものの森に行く人もそう多くないでしょう。駅利用者が少ないことも納得です。

河辺いきものの森の様子

河辺いきものの森西口

駅から15分ほど歩きましたら、河辺いきものの森の西口に到着いたしました。西口から、河辺いきものの森に入りました。

河辺いきものの森は、滋賀県東近江市にある河辺林で、人の手によって管理されています。

河辺林とは

川に沿うように分布する森林のことです。平野部にあるにもかかわらず、里山にいる生き物を見ることもできます。河辺いきもの森は、愛知川に沿うような形で分布している河辺林です。。

水辺

西口を入ってするの場所にあるのが、水辺です。水生昆虫や野鳥を観察できそうな場所です。

林冠トレイル

河辺いきものの森における、一番の見どころは、林冠トレイルです。高さは最大で約12mです。

上から森を見ると、下からとは異なった景色を見ることができました。

なお、私は、雨の日にうかがいました。林冠トレイルは非常に滑りやすくなっておりました。雨が降っている日は、十分にご注意ください。

河辺いきものの森の歴史

愛知川
愛知川

河辺いきものの森は、愛知川の河辺林です。

愛知川沿いには、かつて、河辺林が今よりも広がっていました。建部地区の人も、燃料や肥料を確保するために、愛知川沿いの河辺林を手入れしてきました。

しかし、次第に、愛知川沿いの河辺林が手入れされなくなり、さらに、開発の手が及んでいきました。

河辺いきものの森がある場所についても、良質な砂利を採取するために、開発がなされようとしていました。

そのため、市民や行政(旧八日市市)が動いて、河辺いきもの森が整備されていったということになります。2002年に河辺いきものの森が整備されました。

河辺いきものの森は、現在は、市民の方の手により、しっかりと、保全・整備がなされています。

アクセス

施設名:河辺いきものの森
住所:滋賀県東近江市建部北町531
営業時間:9:00~16:30(ネイチャーセンター)
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始
駐車場:有(普通車約40台ほど駐車可)
アクセス:近江鉄道・河辺の森駅から徒歩約15分

最後に

河辺の森駅

近江鉄道「河辺の森駅」の駅名の由来は、「河辺いきものの森」でした。河辺の森=河辺いきものの森ということになります。

しかしながら、河辺の森駅から河辺いきものの森までは、徒歩で15分ほど。どうりで、河辺の森駅周辺に森がないわけです。

やや遠いですが、近江鉄道・河辺の森駅を利用して、河辺いきものの森を堪能することは、一種のエコツーリズムです。

せっかくならば、車ではなく、近江鉄道を利用して、河辺いきものの森へ足を運んでみてはいかがでしょうか・・・。

  • この記事を書いた人

未だ定まらざる

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