ラジオ体操関連

ラジオ体操・みんなの体操は左から動作します。理由は?

2020年4月24日

ラジオ体操をする人と文字

2級ラジオ体操指導士のはしです。今日は、ラジオ体操・みんなの体操の動作について。実は、ラジオ体操やみんなの体操の動きは、左優先となっています。なぜ、左優先なのでしょうか。
また、ラジオ体操・みんなの体操において、左優先といわれても、困ってしまう動きがあるかもしれません。その点についても取り上げます。

ラジオ体操の動作は左から!なぜ?

クエスチョンマーク

ラジオ体操・みんなの体操を勉強していて、まず教えられるのは、動作は左優先であるということです。左から動作を行います。以下、理由を述べます。

安全確保のため

ラジオ体操は集団ですることが多いと思います。その際、皆が、左右ばらばらの動きをしてしまったら、各々の体が接触してしまうおそれがあります。ラジオ体操はけがを防止するために行うのにもかかわらず、けがを誘発してしまうおそれがあるのです。それ故、ラジオ体操・みんなの体操の動作は、左から行うことになりました。

しかし、この説明だけで納得できるでしょうか。読者の皆さんの中には、「ラジオ体操の動作は右からに統一してもよかったのではないか」という疑問を抱く方がいらっしゃるかもしれません。したがって、なぜ「左」からになったのか、推測ですが説明します。

昔からの慣習が影響か

日本の武道で「左進右退」(弓道)や「左座右起」(柔道など)といった言葉がありますよね。日本では、このように「左」から何かを行うということが一般的なのではないでしょうか?

また、集団行動で行進をする際、思えば、左足から必ず行いますよね。調べてみますと、昔から、軍隊は左足から行進を始めていたとのこと。

あくまで推測ではありますが、昔からの慣習が影響しているものとみられます。

テレビ体操のお姉さんは対面動作をしている

ラジオ体操をする5人の子供

テレビ体操を見て戸惑われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ラジオ体操・みんなの体操の動作は左から始めるにもかかわらず、テレビ体操のお姉さんは、右から動作を行っています(対面動作を行っている)。

理由は、視聴者の方が、自然にラジオ体操・みんなの体操を行えるようにするためです。ですので、テレビ体操を視聴される方は、テレビ画面を鏡と思ってラジオ体操・みんなの体操を行ってください。

もちろん、2級ラジオ体操指導士の私も、右からの動作を覚えております。ラジオ体操指導士・ラジオ体操指導員は、右からの動作ができねばなりません。
ちなみにですが、指導士は、ラジオ体操・みんなの体操を指導するときに頭がこんがらがってしまうことがあります。というのも、左からの通常の動きを口で説明しながら、自分の動きは右から行わねばならないからです。なお、私は、そのような技術を既に習得しました。

ラジオ体操・みんなの体操で留意する点

ラジオ体操・みんなの体操において、左優先と言われても、困ってしまう動きもあるかもしれません。ここからは、その点について、いくつかの運動をピックアップして解説します。

ラジオ体操第1・体を横に曲げる運動(5番目)

先に、左手を振り上げ体を(右横に)曲げるのか、それとも、体を左横に曲げるのかよくわからない…。

A. 先に、右手を振り上げて、体を左横に曲げます。

ラジオ体操第1・体を回す運動(10番目)

先に、体を右から左に回すのか、それとも、左から右に回すのかよくわからない。

A. 先に、体を右から左に回します。

ラジオ体操第2・体を横に曲げる運動(5番目)

動作は異なりますが、考え方はラジオ体操第1の横曲げの運動と同じです。先に、体を左横に曲げます

ラジオ体操第2・片足跳びと駆け足足踏みの運動(8番目)

先に、左足で跳ぶのか(右足を上げるのか)、それとも、左足を上げるのか(右足で跳ぶのか)よくわからない。

A. 先に、(右足で軽く踏み切った後)左足を上げます(右足で跳びます)。なお、駆け足足踏みは、原則通り、左足からです。

ラジオ体操第2・体をねじり反らして斜め下に曲げる運動(9番目)

ラジオ体操第1・10番目の運動と同じ考え方です。体を右から左にねじり反らして、右斜め下に曲げます。

みんなの体操・突き出し運動(5番目)

先に、左下で体をゆするのか(右上に左腕を突き上げるのか)、それとも、左上に右腕を突き上げるのか(右下で体をゆするのか)よくわからない。

A. 先に、左下で体をゆすり、右上に左腕を突き上げます。

終わりに

ラジオ体操・みんなの体操は、左から動作を行うことになっています。しかし、ラジオ体操・みんなの体操の効果は、左からやっても右からやっても変わりません。どうしても右から動作を行いたいという方は、それでもOKです。ラジオ体操・みんなの体操を楽しんで行うことが一番大事なことだと思います。

  • この記事を書いた人

undecided

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