滋賀の駅訪問記、まだ第2弾ではありますが、今回は、JR琵琶湖線の大津駅を取り上げます。大津という名がつくので、駅周辺が非常ににぎやかになっているかと思いきや、大変静かでした。俗語で申し上げますと、しょぼい様相でした。いくつかの要因を考えることができると思いますが、後ほど、詳しく述べていきます。
大津駅の基本情報
大津市は、滋賀県の県庁所在地です。その県庁所在地名のついた、大津市の主要駅が、ここJR琵琶湖線(東海道線)の大津駅ということができましょう。
歴史を振り返ると、かつての大津駅は今の京阪・びわ湖浜大津駅だった時期もあったのですが、1921年に、今の大津駅が開業しています。
大津駅から京都方面に2つ先は、京都駅です(大津→山科→京都)。県庁所在地の主要駅がかなり近いことがわかると思います。実は、県庁所在地同士が隣接する場所は、大津と京都など3カ所あるのですが、その中心部同士がこんなに近いところはほかにありません。詳しくは、関連記事にて。
関連記事:「大津市と京都市は県庁所在地同士で隣接しています。」(内部リンク)
なお、大津駅は、2面4線を有する構造となっています。新快速のほか、はるかとびわこエクスプレスが停車します。特急ひだは通過します。
では、次に、駅周辺の様子を見ていきます。
大津駅南口の様子
大津駅南口を出て、まっすぐ進むと駅直結のホテル(Hotel テトラ大津)があります。駅直結のホテルなので、ビジネスマンの方にとっては、便利な立地といえます。では、南口の出口はどこにあるのか。それは、上の写真における、右の階段です。非常に閉鎖的な出口です。
階段を上ると、こんな感じです。率直に申し上げて、ホテル以外に何もありません。ロータリーがありますが、タクシーやバスは一切止まっていませんでした。かなり寂しい印象を抱きました。
では、地下道を利用して北側に移動します。
大津駅北口の様子
大津駅の北口側です。滋賀県には数えるほどしかないスクランブル交差点が整備されています。これは、にぎわいを期待しても良いかもしれません…、、、。
もう少し駅舎に近づいてみました。近代的できれいな建物です。上の写真だけでは少しわかりにくいかもしれませんが、大津駅には、ビエラ大津という商業施設が隣接しています。
ビエラ大津には、近江ちゃんぽんを楽しめるちゃんぽん亭や近江牛を楽しめる岡喜など、滋賀県ではなじみのある飲食店も入っています。また、スターバックスコーヒーも入っています。観光案内所もあります。
草津・米原方面のホームから見た方が、ビエラ大津の様子はわかりやすいかもしれませんね。
ただ、大津駅周辺にビエラ大津以外に目立った商業施設はありませんでした。あえて言うならば、フレンドマート(平和堂系列のスーパー)くらいはありましたが…。ビエラ大津は2016年にオープンしています。
一方で、官公庁や民間企業の営業所が集中しています。滋賀県庁の最寄り駅も大津駅です。また、近年は、マンションも建設されています。
大津駅は県庁所在地名の大津という名が入っているのだから、駅周辺がもっとにぎやかなイメージをされた方もいらっしゃると思います。しかし、大津駅周辺は、非常にしょぼいと言わざるを得ません。
私が大津駅を訪れたのが日曜日だったので、なおさら、しょぼい大津駅周辺を味わうことができました。
バスもかなり少ない
タクシー乗り場やバス乗り場は北口側にあります。ここでは、バスに注目したいのですが、バスの本数が少ないのです。
バスを中心とした公共交通に詳しく、大津やその周辺で公共交通の問題解決に取り組んでいる識者の方に話を聞いたことがあるのですが、大津駅は全国県庁所在地の主要駅の中で、最もバスの本数が少ないということを話されていました。
私が訪れたタイミングにも、バスは1台たりとも止まっていませんでした。ただし、バスを待っている人も見かけることはありませんでした。
なぜしょぼい
これまで、大津駅周辺の様子を述べてきましたが、ここからは、なぜ、しょぼい様相になっているのか、私の思うところを述べます。ここでは、2つの理由を考えてみました。
山が迫っている
大津駅近くには、山が迫っています。上の写真を見るとわかりますが、大津駅は、比較的、高いところにつくられています。大津駅南口の側には何もありませんでしたが、近くにがけみたいなものがあることに気づきました。その上には、国道1号線が走っているのです。さらに、国道1号線の向こうは山です。
そうしますと、やはり、開発に制約が出てくるということになります。大規模な商業施設は、まず、つくることはできませんね。
なお、上の写真の道を下っていくと、琵琶湖に行きつきます。びわ湖大花火大会のときは、こちらの道路が歩行者天国となり、大混雑します。
すぐ近くに京都駅がある
大津駅より2駅先は京都駅です。大津駅周辺が、上述した通り、大したことがないならば、多くの人々は、ショッピング等の娯楽のために京都駅行くと思います。そうしますと、当然、官公庁等の職員を除く来訪客が少なるわけですから、にぎわいは感じることができなくなります。
私は、混雑が大嫌いなので、京都駅周辺に行くことはまずないのですが、ショッピング好きの方々からすると、大津は見向きもしない場所だと思います。
北緯35度線が通る
大津駅ならびにその周辺について、ネガティブな事柄しか述べてきませんでしたので、最後に、見所を一つ述べます。
実は、大津駅を北緯35度線が通っています。そのモニュメントが、草津・米原方面のホームにあるのです。ぜひ、このモニュメントを見、世界の広さを実感していただければと思います。
大津自体は魅力的なまち
大津駅はしょぼい様相でした。残念な感じでしたが、大津のまちはといえば、そうではありません。大津は、古都に指定されていることもあり、歴史を感じられる非常に素晴らしいまちです。ぜひ、大津駅を大津観光の玄関口として、皆様、訪れていただければと思います。