皆さん、日々のニュースはどのように手に入れますか。テレビのニュースを見るという方もいるかもしれませんし、ラジオニュースを聞くという方もいるかもしれません。もしかしたら、今はネット時代ですから、ニュースをネットから手に入れるという方が多いのかもしれません。
一方、新聞でニュースを手に入れるという方もいらっしゃると思います。私も、新聞に大きく依存しています。そこで、本日は新聞を読むべき理由を説明します。
新聞は偏っている
まずはっきりと言わせていただきます。
「新聞は偏っています」
では、なぜ新聞は偏っているのか。
それは、新聞社も企業だからです。企業の目的は利潤を追求することです。世には、保守的な考えをもった人からリベラルな考えを持った人までいます。新聞社も、その購読者のニーズに合わせて新聞を作成しているのです。同時に、新聞社には言論機関として情報を発信せねばならない使命も存在します。
それでは、各新聞の立ち位置を確認しておきましょう。
このような図式になると思います。朝日、毎日、東京はリベラル(安倍政権に批判的)、読売、産経は保守(安倍政権に肯定的)といえます。
なお、共同通信は、各新聞社や放送局にニュースを提供する通信社です。地方紙を見ていると、共同通信の記事を多く見受けられます。また、日経は、日本経済新聞の略です。共同と日経は比較的中立的といえます。
新聞は「マスゴミ」なのか?
最近、新聞は「マスゴミ」だから読まず、ニュースはネットだけに頼るという人がいます。たしかに、新聞は偏っていて、特定階層のためだけに書かれているという意見はあると思います(前述)。
ただ、新聞のよいところは、プロによるファクトチェックが厳しいところです。一方、ネットの情報は、厳しいファクトチェックはありません。それゆえ、フェイクニュースがでてくるのです。ファクトチェックは、(素人である)読者自身がしなければならず、大変めんどくさいと思います。私も、正直、ネットのフェイクニュースを見破る自信はありありません。
このようにいうと、「その割には新聞は誤報が多いな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、新聞を語尾までよく読むと「~と見込まれている」、「~の可能性がある」、「~とみられる」というように断定をしていない記事も多数見受けられます。そのため、仮に実現されなくても、こういった記事は誤報ではありません。
また、自分と新聞の考え方のスタンスの相違により誤報だと感じる人もいると思います。
ちなみに、ヤフーニュースやラインニュースの記事の発信元が新聞社になっていることが多々あります。このような、ニュースサイトでも新聞記事が使われています。
私の情報(ニュース)収集法
私のニュースの見方を簡単に紹介します。
まずは、ラジオで大まかに
私は、NHKラジオ第一放送が好きで、毎日聞いています。NHKは、新聞社並みに記者が多く、ほとんどのニュースは独自による取材です。また、NHKの報道は、中立的であると考えられます。
私は、ラジオ番組に加えてラジオニュースを聞きます。ただ、しっかり聞くことはせず、聞き流す程度です。これにより、ニュースの大まかな骨格をつかむことができます。
次に、複数の新聞で詳しく
ラジオニュースで、ニュースの大まかな骨格をつかんだら、新聞の登場です。新聞記事をリード文だけでなく、全体を読みます。それにより、ニュースの詳細をつかめます。すでに、ラジオニュースを聞いているため、どのようなニュースが新聞に載るか予想できます。そのため、新聞を効率よく読めます。なお、当然ですが、ラジオニュースでは報じられていなかったニュースにも目を通します。
以下、私の新聞の読み方のポイントです。
ポイント① 複数の新聞を読む
ここで重要なのは、複数の新聞を読むことです。とりわけ、自分の考えと反対の新聞を読むことです。前述したとおり、新聞は偏っています。特定の新聞を読むことは、客観的なニュースの見方とはとても言えません。複数の新聞を読むことにより、多角的にニュースを掴むことができます。
ただ、すべての新聞を購読している人は少ないと思います。私も、すべての新聞を購読していません。そのため、自宅で読めない新聞は、図書館に行って読んでいます。
ちなみに、私は、読売、毎日、日経、京都・中日(地方紙)をベースに、時に産経や朝日を読みます。
ポイント② 紙媒体の新聞を読む
紙媒体で読むことにより、新聞全体が目に入ってきます。そのため、興味のない内容も頭に入ってきます。また、逆に、興味のある記事を見つけることもできるでしょう。新聞社のウェブサイトなど(ネットニュース)でニュース記事を読むとなると、やはり、興味のある記事しかクリックせず、情報の偏りが生じます。
新聞を読むべき理由
世の中の動き・トレンド及びその背景を知ることができる
新聞を読んでいると、国内外で何が起こっているのか詳しくわかります。それにより、取引先や上司との話題のネタになること間違いありません。コミュニケーションを築くうえで最適です。
また、新聞を読むと、ニュースの背景を知ることもできます。ニュースの背景を理解することは非常に重要です。なぜなら、思慮が浅かった故の誤解が減るからです。新聞の3面や専門家の解説を読むなどして、ニュースの背景を理解するようにしましょう。
なお、ネットニュースにおいては、ニュースの背景を深堀しているものなどほとんどありません。記事が長すぎると、ユーザーが離反するからでしょう。
加えて、ニュースを考える機会を提供してくれるのも新聞です。ニュースとその背景、つまり前提条件を知ることができて、初めて考えるということができます。思考の訓練にもってこいです。
語彙力が増える
新聞には、やや難しい言葉や専門用語が使われています。新聞を読んでいると語彙力が増えます。語彙力が増えると、表現の幅も広がります。より円滑なコミュニケーションをとることができます。
また、難しい専門用語はたいてい解説されています。専門用語も理解し、知識の幅を広げていきましょう。
学習、面接、小論文、就活対策にも(学生向け)
中高生皆さん、面接試験や小論文試験の前になると、先生に「対策のために新聞を読め」などと言われたことはありませんか。先生の言っていることは正しいですが、できたら毎日読むように努力しましょう。入試前に新聞を読めなどと言われても、難易度や時間の観点から読めるはずがありません。普段から新聞を読んでいると、面接や小論文の対策がより楽になります。また、新聞を日常的に読んでいる人ほど学力テストの結果がよいというデータがあります。入試対策、学力向上のためにも新聞を読まない理由がありません。
大学生の皆さん方も、新聞を読まない理由はありません。まもなく、社会に出るという段階ですので、世間知らずでいてはなりません。就活のためにも、ぜひ、上記の方法で新聞を読んでいただくと幸いです。下宿をしていて新聞を取っていないという方は、図書館を活用しましょう。
正しい情報を手に入れることができる
前述しましたが、新聞のファクトチェックはかなり厳しいです。インターネットの情報とは比べ物になりません。
情報の偏りが減る
こちらも前述しましたが、ネットニュースを見ていると、興味のある記事しかクリックしないため、ほぼ必然的に情報の偏りが生じます。しかし、新聞は、全体が目に入ってくるので、幅広い情報を手に入れられ、情報の偏りが減ります。
最後に
これまで、ネットニュースはよくないという話をしてきましたが、即時性という点では大変優れています。ネットニュースにはフェイクのものがあるかもしれない、ネットニュースにより情報が偏ってしまうかもしれないということを理解していれば、ネットニュースを活用するのもありです。
ただ、私は、前述の通り、新聞というメディアのほうが優れていると感じます。皆さんはどのようにお考えでしょうか?
最後に、新聞を義務的に読むことはやめましょう。楽しく、気楽に読むことを意識しましょう。また、社説も面白いですので、時々目を通すとよいと思います。
改めて、新聞を読むうえでしてほしいことを書きます。
- 新聞は偏っているので複数の新聞を読むこと
- できるだけ紙媒体の新聞を読むこと
以上の2点を意識し、新聞を読みましょう。