滋賀県情報

【滋賀の駅訪問記:虎姫駅】虎色の駅舎、阪神との関係も有

虎姫駅駅名標

滋賀の駅訪問記(第5弾)、今回は、JR北陸本線の虎姫駅を取り上げます。長浜駅の1つ北の駅ということになります。琵琶湖線は、京都-長浜間であるため、それより北の区間は、愛称なしの普通に「北陸本線」ということになります。「虎」という動物の名のついた駅であるためか、駅舎も虎色といった感じがいたしました。駅舎のみならず、駅周辺も非常に面白い様子をしていました。

虎姫駅の基本情報

虎姫駅は、JR北陸本線の長浜駅と河毛駅の間にあります。新快速と普通が停車します。特急電車(しらさぎ)は、当然ながら、通過です。電車は1時間に1本から最大3本来ます。

虎姫駅停車中の新快速

なお、新快速は、米原-敦賀間の駅はすべて停車するので、新快速停車駅か否かといった議論は、ここではあまり意味をなしません。新快速は、米原駅で連結・切り離しがなされるので、虎姫駅に来るのは4両となります。

虎姫駅に停車する普通

普通電車は、2両編成でワンマン運転です。長浜と近江今津を普通電車が1往復したり、福井から長浜までの直通電車が1本(片道のみ)設定されていたりと、面白い電車もあります(上に写っている電車は、偶然、福井からの直通電車だったようです)。

虎姫駅は2面2線を有する構造となっています。駅の出口は、長浜・米原方面のホームにあります。近江塩津・敦賀方面に向かう電車にて下車した場合は、跨線橋をこえて、反対側に行く必要があります。

虎姫駅集札箱

自動改札機は設置されていませんので、きっぷは集札箱に入れましょう。ICカード利用の方は、出入の際、専用の機会にカードをタッチしましょう。

虎姫駅内

上の写真は、虎姫駅の駅舎内の一角の様子です。ちょうど、電車が来るタイミングだったので、駅舎内で電車を待っているお客さんが2、3人ほどいらっしゃったので、駅舎内をくまなく撮影することはできませんでした。

とりあえず、駅の一角だけを撮影したのですが、おみくじの機械が設置されていたり阪神タイガースのタオルが飾られていたりと、少し興味深いものがありました。

そして、上の写真だけでもよくわかると思いますが、駅の色が虎のような感じです。虎色といいましょうか。木目調の素晴らしい内装でした。

虎姫という地名の由来とは

虎姫駅外観

駅を出てきました。続いて、駅周辺の様子を紹介します。少し見づらくて恐縮ですが、駅の外観も虎のような色をしていました。

駅を出て、まず目に入ったのが、モニュメントです。

虎御前

これなのですが、虎御前というお姫様です。言い換えると、虎姫ということになります。虎姫の地名の由来は、この虎御前が関係しています。このすぐ横に、虎姫の地名の由来が説明されていました。それには、次のように書かれています。

虎姫の由来
 むかし、長尾山のふもと、桃酢谷の井筒という泉のほとりに虎御前という美女が住んでいました。

 ある日、道に迷って助けられたのが縁で、土地の水利に力を尽くした長者世々開(せせらぎ)と一緒に暮らすようになりました。やがて15人の子どもをもうけますが、生まれてきたのは顔以外すべてウロコにおおわれた子蛇でした。虎御前は嘆き悲しみ女性ヶ淵(みせがふち)に身を投げてしまいます。

 その後、子どもたちは立派に育ち成人する頃には、人間と同じ容姿になり近辺の村を治めることになるのです。このころから長尾山を虎御前姫にちなんで虎御前山と呼びようになり、町の名「虎姫」もこれに由来しています。

虎御前というお姫様が虎姫という地名の由来なのですが、何て悲しい話なのでしょうか。お姫様が関わる話だから、素晴らしい話なのだと思っていたら、大違いでした。

虎御前山

上の引用文に、虎御前山(長尾山)が出てきましたが、私は虎御前山の中腹辺りまで歩きました。上の写真で鉄塔が見えるところが、虎御前山の頂上付近です。

ちなみに、虎御前山は、織田信長が浅井長政の小谷山・小谷城を攻めるときに、拠点とした場所でした(虎御前山のすぐ北側に小谷山があります)。

虎姫は元三大師の生誕地

元三大師の生誕地の説明

駅を出ると、目に入るものはまだあります。「おみくじの元祖 元三大師 良源 御誕生の地」という文字も目立っていました。

元三大師といえば、比叡山・横川地域にある元三大師堂を私は思い浮かべるのですが、生誕地は虎姫なのです。さらに、有名なことですが、元三大師はおみくじの元祖です(理由の説明は、今回は、割愛します)。

駅前にある虎に関するもの

虎の力水

元三大師の説明の横には、名水 虎の力水というものがありました。しかしながら、私が訪問した際は、水はでていませんでした。リアルな虎が印象的です。

虎姫駅多目的プラザ

虎の力水のすぐ横には、COCO広場(多目的プラザ)がありましたが、やはり、虎の絵が描かれています。私が訪問したときは閉鎖されていましたが、小規模なイベントならば開催できるかもしれません。

虎神殿と阪神タイガース

虎神殿

最後に紹介するのは、虎神殿です。駅舎のすぐ横に設置されています。見てわかりますが、阪神タイガースを応援するためのメガホンが設置されていたり、阪神タイガース所属の選手名が書かれていたりしています。さらに、「必勝祈願」とも書かれています。

この虎神殿は、地元有志の方々により、2003年に設置されました(阪神優勝の年ですね)。実は、虎姫は、阪神タイガース勝利の女神らしいです。阪神ファンの方、ぜひ、虎姫に足を運んでみてください(神戸線で新快速に乗ると、乗り換えなしで行ける場合があります)。

虎姫駅と虎神殿

最後に

田んぼアート
見ごろを終えた田んぼアート(虎御前山中腹より)

虎姫ということだけあって、虎姫駅周辺は、虎を連想させるようなものがたくさんありました。さらに、単なる虎をこえて、阪神タイガースに関するスポットも駅の横にありました。

かつては、滋賀県虎姫町と、「虎」がつく全国唯一の市町村だったのですが、今は、長浜市に合併されています。とはいえ、虎御前(虎姫)伝説は今も語り継がれていることもわかり、虎姫駅周辺は非常に面白い場所でした。

  • この記事を書いた人

undecided

-滋賀県情報