西武大津店、閉店へ。跡地がマンションにならないことを祈る。

大津市の風景

市民に長く親しまれてきた、西武大津店が2020年8月末で閉店することが決まりました。滋賀県の県庁所在地である大津市から百貨店が消え去ることとなります。跡地をどのように利用するかは未定のようですが、マンションにならないことを祈るばかりです。

西武大津店は大津市唯一の百貨店

西武大津店

西武大津店は、大津市唯一の百貨店です。大津市の中心部(におの浜2丁目)に位置します。開店は1976年6月です。西武大津店の向かいには、Oh!Meがあります。実は、Oh!Meのある建物は、もともと大津パルコでした。大津パルコは2017年8月末で閉店しましたが、それに続く大規模小売事業者の撤退となります。西武大津店が2020年8月に閉店すると、大津市は百貨店のない県庁所在地となります。

上の写真を見るとよくわかりますが、西武大津店の建物は少し特異な形をしています。というのも、有名建築家が設計したからです。段丘上のテラスや外階段など珍しいものがあり、素晴らしい建物です。

西武大津店界隈の住民が、閉店後に百貨店で買い物をしたいときは、草津の近鉄に行くか、京都まで出ねばなりません。

ちなみに、西武グループの創業者は滋賀県出身です。このような意味で、滋賀県民の私にとって、西武百貨店がなくなることはかなり悲しいです。

閉店の原因は何か

why

売上高の減少が原因です。売上高は1993年2月期の371億1700万円がピークで、2019年2月期は99億7200万円でした。ピーク時と比べるとかなり減っていることがよくわかります。 セブン&アイ・ホールディングスにとっては、不採算事業で手放さざるを得なかったのでしょう。

理由として、インターネット通販が普及してきたことが挙げられるでしょう。最近は、店頭ではなくネット通販で物品を買うことが多くなっていることは間違いありません。このような状況の中でも、都市部の百貨店では、インバウンドをうまく取り込んでしのいでいますが、地方の百貨店では、インバウンドを取り込めていません。なぜなら、大津のような地方に外国人観光客はどっと流入してくることはまずないからです。

また、周辺にショッピングモールができたことも要因かもしれません。近江大橋を渡ってすぐのところに、イオンモール草津があります。イオンモール草津に行ったほうが、一度に多くの種類の物を買えますし、安価な衣料品を売っている店もあるので、若い消費者を中心にイオンモール草津に流れてしまっていると考えられそうです。

【検証】跡地はどうなるのか

クエスチョンマーク

西武大津店の建物や土地は、長谷工コーポレーションに売却されています。長谷工はマンション大手ですので、マンションになってしまうのか?

それはともかく、跡地に①新たな商業施設がオープンする②マンションになる、の2通りについて検証します。

新たな商業施設がオープンする?

ショッピングモール

旧大津パルコ跡地と同じように、新たな商業施設がオープンすることを仮定して考えます。新たな商業施設がオープンすると、大津市中心部の空洞化は最低限に抑えられるでしょう。大津市中心部のブランド力も大幅に下がる可能性は避けられ、引き続き大津市中心部のにぎわいを維持できると思います。

一方で、どのように利益を出していくのかという課題もあります。百貨店ではうまくいかなかった、ショッピングセンターのような施設(Oh!Me)は近くにある、ではどうするのか。知恵を絞らねばなりません。

マンションになる?

マンション

次に、西武大津店の跡地がマンションになることを仮定して考えます。実際、跡地は長谷工に売却されていますので、マンションになる可能性も無きにしも非ずかもしれません。跡地がマンションができると、その需要は間違いなくあります。ときめき坂を上るとすぐに膳所駅があるため、京都・大阪へも短時間で行けます。大きなメリットです。

一方で、大津市中心部の魅力が大きく低下してしまいます。ブランド力低下も避けられません。大津市中心部であるにおの浜付近が、単なるマンション街になってしまいます。跡地がマンションになってしまうと、経済やまちづくりの観点から望ましいことではありません。



したがって、マンションにならないことを強く祈ります。ブランド力維持のため、何らかの形で新たな商業施設がオープンすることを祈ります。