皆さん、献血に行ったことはありますか。私は、定期的に献血に行っています。献血は、太い針を腕に刺すから怖くて行けないという方もいらっしゃるかもしれません。でも、実は、案外痛くありません。本記事を読んで、皆さんが献血に興味を持っていただけたら幸いです。
献血をする若者が減っている
上のグラフを見てください。このグラフは、平成6年度から平成29年度までの年代別献血者数を表したものです。まず、グラフを見てわかることは、全体の献血者数が減っていることです。ときに増えている年度もありますが、全体的には減少傾向です。また、若者の献血者も減っていることは、漠然とですがわかります。ただ、少しわかりにくいので、下の表を見て確認しましょう。
年代別献血者数
数字だけが並んでいて見苦しいと思いますので、各年代の献血者数の傾向について解説します。
16歳から19歳は減り続けています。
20歳から29歳も常に減り続けています。減少率もかなり大きいです。
30歳から39歳も減少傾向です。
40歳から49歳は全体としては増加傾向とみてよいでしょう。
50歳から69歳は増え続けています。
つまり、献血者数を押し下げているのは若者であると考えられます。
ちなみに、平成11年に、全血採血及び血漿成分採血について年齢の上限を64歳から69歳に引き上げられています。 平成11年度と平成12年度の、50歳から69歳の献血者数の大幅な増加は、このように説明できます。
以上より、献血をする若者が減っていることがよくわかります。これは、非常に由々しき事態といえると思います。
献血で採られた血液は、輸血用製剤なり、がん患者を中心に幅広く利用されます。しかし、今後、さらに献血をする人が減っていくと、輸血用製剤の安定した供給が難しくなる可能性があります。しかも、現在、少子高齢化が進んでいます。それを考慮すると、非常に深刻な事態であることは間違いありません。
献血をするメリット
皆さんが献血に行きたくなるように、献血をするメリットを解説しましょう。
ここで一つお断りです。体質などの観点から、献血をしたくてもできない、もしくは行きたくても行けない方もいらっしゃるかもしれません。献血をできないことは、仕方のないことであるということは言うまでもありません。
誰かの役に立つことができる
献血の一番のメリットと言えます。献血で採られた血液は、主に輸血用製剤として、がん患者の方をはじめ、必要な方に対し利用されます(私の身内も輸血にお世話になりました)。つまり、献血は、人助けであると言えます。
ボランティアに関心があるけれども、なかなか行動に移せない方は、まず献血をするというところから始めてもいいのではないでしょうか。
血液検査が無料でできる
献血をして数日後、血液検査の結果がはがきで届きます。この数値を見ると、白血球数やヘモグロビン濃度のほか、生活関連病関連の数値などを知ることができます。このはがきの裏面に、各項目の説明や望ましい数値が載っていますので、参考にしてください。
ジュースやお菓子、粗品をもらえる
献血後、ジュースやコーヒー(清涼飲料水)を飲んだり、お菓子を食べたりして休憩できます。とりわけ、献血後は、水分を取ったほうが良いので、ジュースなどは飲んでおきましょう。
また、粗品(記念品)をもらえることもあります。過去、ティッシュ(5箱)や毛布、ファイル、メジャー、カップ麺などをもらった覚えがあります。私は、学生なのでほかの方より多くの物をもらっているのかもしれません。
デメリットも紹介しておきます。
・副作用がある(例:気分不良、吐き気、めまい、失神が0.9%の割合で発生など)
・運動などが制限される など
献血の条件(抜粋)
責任ある献血を
いろいろな条件があるので、一部を紹介します。
3日以内に出血を伴う歯科治療を受けた
4週間以内に海外から帰国(入国)した
1か月以内にピアスの穴をあけた
エイズ検査が目的である
6か月以内に不特定の異性または新たな異性と、ないしは男性同士の性的接触があった
など
また、体重や身長の制限があります。薬の服用や予防接種の投与などにより、献血ができない場合があります。webサイトなどを用いて、ご自身でご確認のほどよろしくお願いします。
献血の流れ
簡単に、献血の流れを紹介します。
1,まずは、献血のできる場所(献血ルーム、赤十字血液センター、献血バスなど)へ行きましょう。
2,次に、受付をしましょう。カードを係の方に渡して、タブレット端末に表示される質問に答えます。絶対に、嘘の申告をしないでください。
初めての方は、その旨を伝え、カードを作ってもらいましょう。
3,係の方の案内に従って、採血と問診を受けましょう。水分も取っておきます。
4,献血
献血の針は太くて痛いと思っている方が多いと思いますが、思ったほど痛くありません(痛みという恐怖により献血に行けない方が多いと思いますが安心してください)。ただ、針を刺してすぐは、少しチクッとするかもしれません。もし、痛みが続くようでしたら、係の方に申し出るのがよいと思います。
5,休憩
水分を取っておきましょう。
最後に
私は、高校3年生のころ、初めて献血をしました。身内の人が輸血にお世話になったからというのが理由です。それから、献血が習慣化されました。まだ、私は学生ですが、今後も(できれば69歳まで)献血を継続していきたいと思います。
最初に述べた通り、献血をする若者が減ってきています。 献血の針も太い割にはあまり痛くありません。また、上で紹介した通り、メリットもたくさんあります。健康な方は、ぜひ献血をすることを検討してください。