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太田酒造のワインで有名な浅柄野に行ってみた!「新北陸幹線」の終点も発見!

2024年5月22日

浅柄野に行ってきた

浅柄野と聞いて、太田酒造が販売しているワインの名前を思い浮かべる方は少なくないでしょう。

しかしながら、浅柄野は、本来は、地名(字名)です。浅柄野というワインの名前は、地名から採用されているということになります。

ということで、当サイト管理人は、実際に、浅柄野へと行ってきました。

太田酒造の拠点もありましたが、個人的に、最も気になったのが「新北陸幹線」の終点があったことです。

新北陸幹線とは何ぞや?北陸新幹線の誤りではないのか?

そんな声が聞こえてきそうでありますが、実は、「新北陸幹線」は、私たちの日常生活にかかわる、非常に重要な施設なのです。

浅柄野は開拓地!

浅柄野は、栗東市荒張に位置します。荒張は非常に広い地域ですが、浅柄野は、荒張の北西側に位置する、丘陵地です。

上に示した地図は、浅柄野にある太田酒造の「栗東ワイナリー」の場所を示しましたが、まさに、「栗東ワイナリー」周辺が、浅柄野と呼ばれる地域です。

「栗東ワイナリー」の住所を確認しますと、浅柄野は、大字荒張の字となっていることを確認できます。

一帯は、畑や果樹園が広がっていて、ところどころに、住宅を確認することができました。

実は、こんな浅柄野ですが、かつては、山林でした。ということは、すなわち、浅柄野は開拓地なのです。

開拓の歴史について、簡単に説明をいたします。

浅柄野の歴史

浅柄野のビニールハウス

浅柄野は、もともと、山林でした。江戸時代においては、周辺の村々が、肥料や燃料を採取する場所だったのです。

しかしながら、1945年(昭和20年)の太平洋戦争末期において、食料増産のために、浅柄野を開拓することが決まりました。

翌年には、本格的に、開墾がなされ、農業組合も設立されました。また、長野県に住まわれていた方を中心に、入植される方も決まりました。

また、その後は、先駆的な農業の取り組みによって、農業に関する賞を受賞したということもありました。

現在も、畑作や果樹栽培が盛んな場所で、浅柄野には、多くのビニールハウスがあることも確認をすることができました。

太田酒造のブドウ園も!

ブドウ園

そうした浅柄野と呼ばれる地域に、青いフェンスネットに囲まれた場所を見つけました。

これは、太田酒造のブドウ園です。太田酒造といえば、日本酒のイメージが強いですが、実は、「浅柄野」という銘柄のワインも生産しています。

太田酒造のブドウ園についても、当然、開拓によって完成しています。浅柄野において、減農薬で自社栽培したブドウをワインに使っています。

現在は、太田酒造のシャトーも浅柄野にあり、ブドウ栽培からワインの生産・瓶詰に至るまで、浅柄野ワインづくりを一貫して自社で実施されています。

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浅柄野でつくられた浅柄野ワインは、今や、全国的に有名です。

太田酒造の本社は、草津の旧東海道沿いにありますが、ネット通販でもワインを購入できます。

開拓地・浅柄野でつくられたワインを飲みたいという方は、ぜひ、「浅柄野」を買ってみてください。

太田酒造
太田酒造の本社(旧東海道沿い)

栗東変電所が浅柄野に

送電線

浅柄野の中心的な場所は、畑や果樹園のある場所でしたが、浅柄野の南側(南山)にも、面白い施設があります。

それが、関西電力送配電の栗東変電所です。

「なんだ、普通の変電所か・・・」と思われた方、少し待ってください。実は、栗東変電所は、変電所の中でも、特筆すべき変電所なのです。

といいますのも、栗東変電所は、「新北陸幹線」の終点になるからです。

栗東変電所は新北陸幹線の終点

栗東変電所

新北陸幹線」は、関西電力(送配電)における送電線の路線名です。

富山県黒部市の黒部第四発電所から、富山県を横断、そして、岐阜県西部を縦断し、多賀町付近の山をこえて、滋賀の栗東変電所まで来ています。

「北陸新幹線」の「新」という字を一番前に持ってくると、「新北陸幹線」になりますが、北陸新幹線とは関係がありません。

北陸方面の水力発電所でつくられた電気を、私たちが使っているということになります。

新北陸幹線は、1951年(昭和26年)に、成出発電所(富山県南砺市)~枚方変電所(大阪府枚方市)運転開始、翌・1952年に、275kVでの運転が始まりました。

日本で最初の275kVという超高電圧の送電線となりました。

高電圧で送電することによって、ロスを減らすことができます。

その後、起点が成出発電所から黒部第四発電所(富山県立山町)になったり、終点が枚方変電所→湖南変電所(大津市)→栗東変電所(栗東市)になったりするなど、系統変更により、亘長(送電線の長さ)が変更になりました。

現在の新北陸幹線のルート

下記の通り、黒部第四発電所を起点に、いくつかの送電施設を経由して、栗東変電所の至ります。

黒部第四発電所[黒四](富山県立山町)→親愛本変電所(富山県黒部市)→城端開閉所(富山県南砺市)→成出発電所(富山県南砺市)→御母衣電力所(岐阜県白川村)→栗東変電所(滋賀県栗東市)

現在の新北陸幹線の亘長は317.6kmで、日本で最長の送電線とみられています。

栗東変電所ふれあい広場

栗東変電所ふれあい広場

新北陸幹線の終点・栗東変電所に隣接する場所に、「栗東変電所 ふれあい広場」という広場を発見しました。

関西電力送配電が管理をしているものとみられます。

入口付近にあった色あせた看板を見ますと、しっかりと整備がなされているのか非常に不安になりました。

ふれあい広場

不安に思いながら、中に入っていきますと、しっかりと整備・管理がなされていることを確認できました。

トイレ(男女共用)や街灯もありました。

周辺は、住宅が2, 3、点在するような場所で、ひと気が全くありません。そんな場所にある広場とは思えないほど、しっかりとした広場でした。

ふれあい広場

ベンチや東屋もありますので、ピクニックで利用するのもよさそうです。

ふれあい広場ですが、栗東変電所を保守・管理をしている関西電力送配電の関係者も利用をする広場なのかもしれません。

また、「ボーイスカウト滋賀連盟 浅柄野野営場」(旧栗東市立浅柄野教育キャンプ場)がありますので、ボーイスカウト関係者も利用をしているのかもしれません。

いずれにせよ、非常にしっかりと整備されています。関西電力送配電の皆さま、ありがとうございます。

最後に

栗東変電所

かつては、山林であった浅柄野。

現在は、全国的に名が知られている浅柄野ワインの生産地であったり、北陸の水力発電所で発電された電気をもたらしている新北陸幹線の終点のある場所であったりと、何かと、重要な場所となっています。

コンビニなどはありませんが、地理や歴史が好きな人は、散策を楽しめる場所となっています。


ワイン「浅柄野」

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